8種類のカラーパターンと目を引く3本のラインが魅力的な「ラインワッチ」。豊富なカラーバリエーションには、企画とデザインを手がけた、服飾雑貨メーカー ムーンバット株式会社の鈴木裕美子さんによる「新しい試み」としての思いが込められています。
豊富なカラーからお気に入りを
「帽子は、今まであまりかぶらなかった方にとっては苦手意識の生まれやすいアイテムとも言えます」と鈴木さん。「しかし、一度気に入ったものを使い始めると楽しくなるものです」。
手持ちの洋服との合わせ方や、周囲からの印象など、オシャレにかぶるには少しハードルが高く感じてしまうかもしれません。「でも、どんな人にも必ず似合う色があります。そして、お気に入りの好きな色や似合う色を身につけることで、元気をもらえると思います」。
お客様の声をアンケート
今回、デザインを始めた時点では鈴木さんは21種類のカラーバリエーションを候補として考えました。さらに、ケア帽子として使っていただくお客様の声を聞くために、アンケートを実施 。女性がんサバイバーのためのコミュニティ型SNS「Peer Ring」で、好きな色、かぶってみたい色を選んでいただきました。
アンケートの結果をふまえて、鈴木さんが最終的に選んだカラーバリエーションの軸となったのは「明るくなる色合い」でした。ブラック×ナチュラルやグレー×オフホワイト といったベーシックなカラーをそろえつつ、ブルー×オフホワイトやアンティークピンク×サンドベージュなど、個性的なカラーも取り入れました。
ひとつひとつの印象は大きく異なる8種類。「お客様それぞれが、どの色を好きになってくださるか、とても楽しみです」
「普段のファッションに合わせて選んでいただくだけでなく、この機会に帽子に合わせたコーディネートも楽しんでいただければ。靴下やアクセサリーと合わせて、アクセントカラーとして取り入れても素敵です」。
帽子専門のデザイナーとして
ムーンバット社で帽子を専門に企画、デザインする部署に所属する鈴木さん。色合いや個性へのこだわりは人一倍。カジュアルからエレガントまで、幅広いデザインを扱いますが、他にはない色づかいが特徴的です。
普段はデザイナーとして働く鈴木さんですが、店頭に立って販売をすることも。「デザインはお客様と関わり、意見を聞いてこそできるもの。お客様の声は何より勉強になりますね」。
ラインワッチは、「Peer Ring」のアンケートで届いた声と、鈴木さんの経験からこだわり抜いたカラーセレクトがひとつになり、お客様の「ここにしかない、お気に入り」となるべく生まれました。
「お気に入り」に囲まれて
鈴木さんの素敵な個性はデザインにはもちろん、仕事で使っているという持ち物にもあふれていました。
アイデアを書き留めるノートやメモ張は、帽子がモチーフ。ペンはまるで本物のようなキノコの形です。
「キノコのモチーフや、キノコらしいドット柄が大好きです」。少し照れくさそうにしながらも、見せていただいたのはキノコだらけのクリアファイルがたくさん。
キノコ柄に限らずクリアファイル集めが趣味だと言い、個性的な柄からキャラクターのデザインまで。休日に美術館巡りをした際や旅行先で購入したり、知人からプレゼントされたりすることが多く、気がつくと集まっているそうです。
「今週は赤色の気分なんです 」。この日、鈴木さんの指輪などの小物や洋服のアクセントカラーも赤で統一されていました。
「好きな色を身につけると、元気な気持ちになれますよね。お客様にはぜひ、お気に入りの色やファッションを楽しみながら、毎日を大切に明るく過ごしていただきたいです」と力強く話してくださいました。
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